「ヨガポーズは取れるけど、バランス系だと足が地についている感覚がない」
「力強いポーズだと聞くけれど、いまいち踏ん張れていない気がする」
これは、筋力が弱いせいでも、あなたの練習不足のせいでもありません!体の変化に合わせた土台の意識が、まだ十分に整っていないだけなんです。
この記事では、とりわけ戦士のポーズ1(ヴィラバドラーサナ1)の安定性を高めるために、大切な体の構造と、練習の際に役立つ具体的な方法をお伝えしていきますね。
初めましての方へ、
カナダ・ケロウナ在住のヨガインストラクターYohです。日本の皆さまへは、40代50代女性特有のお悩みに寄り添う、朝5時オンラインヨガ、そしてヨガインストラクターのみなさんが感化しあえるコミュニティグループ、ヨガインストラクター勉強会、そのミニバーションのヨガインストラクター座談会を開催しています。

戦士のポーズ1の「不安定さ」はどこから来るの?
戦士のポーズ1(そして2も)は、前足で深く踏み込み、後足で強く大地を押すことで、下半身全体を強固な土台とするポーズです。

多くの方が不安定に感じるのは「後ろ足」に原因があります。
後ろ足の膝の位置、そして骨盤を支える筋肉
戦士のポーズ1の後足は斜め前に設置します。
この時、体感しにくいのが後足の小指側と外側全体で踏み込む感覚だなと、対面でも、オンラインクラスでもみなさんの練習を拝見しながら思います。
多くの人が、スタンスを広げすぎたり、前足に意識を集中しすぎるあまり、後ろ足の膝が内側へ倒れ込んでしまうんですね。
この原因としてお尻の外側の筋肉(中殿筋など)の働きが弱いことが考えられます。
- お尻の外側の筋肉: 骨盤を横から支え、太ももの骨(大腿骨)が内側にねじれるのを防ぐ役割があります。40代50代は運動不足や姿勢の変化でこの筋肉がサボりやすく、ポーズ中に骨盤が安定せず、結果的に膝が内側に入ってしまうのです。
- 太ももの内側の筋肉: 膝が内側に入ると、この内側の筋肉が過度に引っ張られたり、緊張したりして、ポーズのバランスを崩します。
後ろ足の膝が内側に入ることで、足首や足裏への荷重がバラバラになり、「足が地についている感覚がない」という不安定な状態が生まれるのではないかな?
大地を押す力を生む「すねの外側の筋肉」と土踏まず
じゃあどうしたらいい?って話ですが。
「後ろ足の小指」に意識を向けると、足裏の安定性につながります。この意識が土踏まず強化に繋がるんですね!

またポーズを安定させる鍵は、すねの外側にある腓骨筋群の働きです。

- すねの外側の筋肉: この筋肉は、足首を外側に返す動きに関わり、特に土踏まずの外側をグッと持ち上げる役割を果たします。
- 小指で踏み込む意識: 小指側を強く踏み込むことで、このすねの外側の筋肉たちが働き始め、足裏全体に張力(テンション)が生まれます。
- 安定性: この張力こそが、膝が内側に入るのを防ぎ、ポーズの土台を「固める」力となります。
後ろ足の小指側で踏み込むことは、すねの外側の筋肉を活性化させ、お尻の外側の筋肉と連携させるための「体のスイッチ」を入れるポイントです!
40代50代女性はどうして「不安定さ」を感じやすいの?
また戦士のポーズ1のような力強いポーズを朝ヨガで実践する際、私たち世代(40代50代)はこんなことも考えてあげましょう!

更年期と関節・筋肉の弾力低下
アラフィフ世代の女性が直面するのが、悲しいかなホルモンバランスの変化。
女性ホルモンと体の弾力のもと
- 女性ホルモン(エストロゲン)の減少: 女性ホルモンは、骨や筋肉だけでなく、関節や腱などの組織の弾力性にも深く関わっています。
- 体の弾力のもと(コラーゲン)の減少: 更年期に入り女性ホルモンが減少すると、体の弾力のもとであるコラーゲンの生成量が減り、関節や腱の柔軟性が低下し、体が硬くなりやすくなります。
- 筋力低下: 下半身の筋力、特に瞬間的に力を出す筋肉が衰えやすくなります(加齢による筋肉の衰え)。
書いてて悲しくなりますが・・・40代50代女性の練習では、力任せにするのではなく、筋肉を意識的に働かせながら動くことが大事なんですね。
グラウンディングを確かなものにする練習法
ここからは、シンプルな体の仕組みに基づき、戦士のポーズIの土台を強固にする具体的な練習方法をご紹介します。
後足の「外に開く力」を試す壁ドリル
膝が内側に入るくせを克服し、お尻と足裏の連動性を高めます。
- 壁の近くに立ち、戦士のポーズ1のスタンスを取ります。
- 後足の小指側を壁に軽く押し付けます。膝はまだ曲げません。
- 小指側で壁を押す力をキープしたまま、後足の太ももを外側(外に開く力)に回す意識を持ちます。この時、膝は外側を向こうとしますが、壁に固定されているため動きません。
- この感覚を保ったまま、前足の膝を90度に曲げてポーズに入ります。
足の内側アーチを活性化する「土踏まず引き上げ」
「両足の土踏まず」を意識し、足の裏にある小さな筋肉を呼び覚まします。
- 両足を腰幅に開いて立ちます(ターダーサナ)。
- 足指はリラックスさせ、マットから離さないようにします。
- 足裏全体でマットを吸い上げるようなイメージで、土踏まずを天井方向に引き上げます。足指の付け根と踵の三点支持を崩さないようにしましょう。
- 土踏まずが引き上がる感覚(足裏の筋肉の収縮)を感じたら、その感覚を保ったまま、戦士のポーズ1のスタンスにゆっくりと移行します。
オンラインヨガでもポーズの体感は深められる!
オンラインヨガは、忙しい私たち世代(40代50代の女性)にとって、自身の体と真剣に向き合う貴重な機会を提供してくれます。

が、対面だと先生のデモンストレーションも見やすいし、先生も色々な角度で生徒さんのポーズが見れるからヨガ練習はやっぱり対面じゃなきゃ!
と思う方も多いと思うんです。
でも、結局は意識の問題(ちょっと辛口だけども)。
オンラインヨガクラスでも、先生が生徒さんに伝わりやすいキューイング(口頭での誘導)をすれば生徒さんの練習に対する体感度も変わってくると思うんですよね。
話が逸れました。
戦士のポーズ1の安定感は、単なる筋力ではなく、すねの外側の筋肉や、お尻の外側の筋肉といった小さな筋肉を意識的に働かせ、体の位置を感じる力を高めることがポイントです。
もし今、あなたが「足への意識が弱いな」と感じているなら、今日から「後ろ足の小指」と「土踏まずの引き上げ」を意識して練習してみてくださいね。
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